いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の吉田健人です。
令和8年度(2026年度)がいよいよ目前に迫り、新年度に向けた体制づくり等でご多忙な時期かと存じます。
本日は、いよいよこの4月から全国で給付として本格実施が始まる「こども誰でも通園制度」について、地域の子育て支援の機能だけではなく、今後の選ばれる法人・園づくりのための「有効な活用法」という視点でお伝えいたします。
数年前から各自治体でモデル事業が実施されてきましたが、本格的なスタートを前に、多くの法人様からは
「現場の負担が増えるだけではないか」
「ただでさえ人手不足の中で対応しきれるのか」
「一時預かりとの違いがよくわからない」
といったお話をよくお伺いします。
しかし、少子化が加速し、保育政策が量から質へと移行している現状、本制度を単なる負担と捉えるか、今後につながる「園児募集・認知拡大戦略」として捉えるかで、今後の地域での法人の立ち位置が大きく変わることになります。
本コラムでは、保育事業者としての経営的視点から見た「こども誰でも通園制度」の有効活用のポイントを2つに絞って解説いたします。
保活前の0歳児との「早期接点づくり」による法人・園の認知拡大
これまでの園児募集といえば、見学会や入園説明会などの保護者が復職を意識し始めてからのアプローチが中心でした。
しかし、「こども誰でも通園制度」は、就労要件を問わず、生後6ヶ月から3歳未満の未就園児をお預かりできる点にあります。
これは他園と比較検討される前の出産後の早期の段階で、保護者と園の接点を持てるということです。月に一定時間の利用であっても定期利用とし、継続的に園に通うことで、保護者は園の雰囲気や保育士の温かい対応を実感することができます。
「いざ本格的に保育園に預ける(就労する)なら、すでに慣れ親しんでいて安心できるこの園にお願いしたい」という心理が働きやすくなります。
本制度は、地域の子育て世帯に対する
・保育士とのかかわりによる、孤立感、不安感の解消
・こどもへの保育者の接し方を見て、成長の過程と発達の現状を客観的に捉えられる
・同世代の子どもがいる親など、様々な情報や人とのつながりが広がる
という点に加えて、
「今後職場復帰し、預ける園を探す際の検討材料の一つ」となります。
保育理念に基づく「保育内容・園の強み」の見える化
2つ目のポイントは、法人・園のブランディングにおける活用です。
こども誰でも通園制度の活用により、集団生活に慣れていない未就園児をお預かりすることは、現場の保育士にとって負担となる側面があります。
だからこそ、多くの園が消極的になりがちです。
一方で「こども誰でも通園制度」は、まだ入園していない地域の保護者に、自園の保育理念や質の高さ・普段の保育活動で行っている内容を直接アピールする機会となります。利用時間中の手厚い個別フォロー、独自の教育・保育プログラムのプチ体験、送迎時の丁寧な育児相談など、私たちの園ならではの強みを体験してもらうことが可能です。 「あそこの園は、短い預かり時間でも子どものことを本当に真剣に見てくれる」「子育ての悩みに親身に寄り添ってくれた」といった保護者の事前期待値を超えた体験は、SNSやママ友間の口コミを通じて広がり、結果として「地域で選ばれる法人・園づくり」に繋がります。
まとめ
ここまでお伝えした通り、「こども誰でも通園制度」は、単なる国の子育て支援策としての実施だけではなく、今後の「選ばれる園づくり」において必要な経営戦略の一つとなります。 保育政策の転換や、制度の変化をいち早く捉え、自園の強みを地域の子育て世帯に認知してもらうチャンスと考え前向きに実施をいただけますと幸いです。
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また、こども誰でも通園制度の活用以外でも、
・地域から選ばれる法人・園づくりを行っていきたい
・現在は定員が埋まっているが、将来に不安がある
・良い人財を集めて、質の高い保育を実施したいが実際には人が集まらず困っている
というような方々のお声を聞き、
この度、時流の変化を踏まえ今後永続的に地域から選ばれる法人・園になっていくためにどのような考え方で、具体的にどのような施策を実施したらよいか、をお伝えするセミナーを開催いたします。
実際に地域から選ばれる法人づくりを実践されているゲスト講師をお招きし、具体的なじしっし施策やポイントをお伝えいただきますので、
「こども誰でも通園制度をはじめとした制度をうまく活用して選ばれる法人・園づくりを行いたい」
「定員割れを防ぎ、第一希望で選ばれる園になるための具体策を知りたい」
という法人は、ぜひご参加ください。



