AI活用が「当たり前」の時代 ~幼稚園AXロードマップの検討~

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更新日
執筆者遠藤 めぐみ
コラムテーマ働き方改革
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いつもお読みいただき、ありがとうございます。
船井総合研究所の遠藤でございます。

2026年度も早いもので2か月が過ぎ、幼稚園の現場も新年度の慌ただしさがようやく一段落し、落ち着きを取り戻してきた時期ではないでしょうか。

最近、クライアントの皆様との打ち合わせや各種セミナー、経営研究会といった様々な場面で、「他の幼稚園ではAIをどのように活用しているか?」「船井総研ではAIをどのように活用しているか?」という話題が非常によく上るようになりました。

これまでは「AIを使っている幼稚園はあるか?」という問いだったところから、早くも「AIを使っていることは前提であり、どのように使いこなしているかを知りたい」というフェーズへ、世の中は確実に移り変わっているように感じます。

実際に、経営者の皆様の中には、ご自身で有料版のAIツールを契約し、情報収集や経営判断の壁打ちに活用されているケースが増えています。しかし、ここで一つ振り返っていただきたいのが「現場の教職員の皆様の状況」です。

「職員が各自の判断で無料版のAIを使い、そこに園の内部情報を読み込ませてしまっている…」といった事態が、裏で起きてはいないでしょうか。

こうしたリスクを防ぎつつ、同時に園内の業務過多を解消しようと、私どものお付き合い先でも、本格的にAI導入・AXを進めていこうと決断される法人が出てきています。

AIを使うか使わないかという選択 of フェーズはすでに終わりました。今は、AIを「いかに安全に、いかに効率的に、活用していくか」という論点に多くの園が立っています。

どの園におかれましても、園全体としてAIとどう向き合うかの基本方針は、早期に決定していただければと思います。

事例に学ぶ「幼稚園AX推進プロジェクト」のロードマップ

実際にAI導入へ舵を切った園では、段階的なAX推進プロジェクトをスタートされています。

AX推進プロジェクトの導入フェーズにおける最大のミッションは、「AIへの心理的ハードルを下げ、安全な利用基盤を構築すること」です。現場の混乱を防ぐため、以下の「4ステップ」による段階的な導入を行います。

【状況把握】 まずは職員へのヒアリングや業務量調査を実施し、日々の業務フローを精査。おたより作成や集計業務など、負担が大きくAIで代替・省力化が可能な事務作業を明確に特定します。

【環境整備】
セキュリティ基準をしっかりと満たした、法人向けの安全なAI利用環境の構築・導入をフォローし、現場からの個人情報流出リスクを根本から防ぎます。

【園内研修】 職員を対象としたワークショップ型の研修を実施します。「そもそもAIで何ができるのか」という基礎知識から、「成果物を劇的に変える正しい指示の出し方」を実践的に学び、職員の心理的ハードルを解消します。

【テスト実施】 まずは着手しやすく効果を実感しやすい資料から、実際のAI活用をテスト的に実施し、運用の定着をフォローします。

幼稚園の日常業務を劇的にアップデートするAI活用例

AXを進めることで、幼稚園の現場では以下のような具体的な業務が効率化されています。

  • 園内イベントのアイデア出し: 行事のマンネリ化を防ぎ、企画立案のスピードを圧倒的に高めます。
  • 文章作成: 保護者へのおたよりや、公式SNS配信文章のドラフトを数秒で作成し、執筆時間を大幅に削減します。
  • 画像処理: 園独自のイメージ画像を生成したり、園児の写真のプライバシーを保護するための加工処理ができます。
  • 創作活動: AIを用いて作詞・作曲をサポートし、園オリジナルの歌づくりなどができます。
  • 発表資料作成: テキスト文書から職員会議や保護者説明会用のスライド資料を自動生成し、資料作成の時間を削減します。
  • 議事録作成: 職員会議の録音データから、精度の高い議事録の作成を自動で行います。

どちらの園でも、まずはAIによる業務効率化を図っていくことから着手していきますが、将来的には、「園独自の知見やナレッジを学習させた専用のAIエージェント」を構築し、保育の質の平準化や資産化を目指していくことも行っていければと考えています。

「我が園でもAIの安全な利用環境を整えたい」、「職員の事務負担を減らし、子どもたちと向き合う時間を最大化したい」とお考えの経営者様は、ぜひ一度弊社にご相談ください。

「まだ全くAIを触ったことが無い…」という方も全く問題ありません。実際に、ゼロからAI導入を進められている幼稚園も数多くいらっしゃいます。
皆様の園経営も、AIとともにこれからの時代へアップデートしていきましょう。

執筆者 : 遠藤 めぐみ

栃木県出身。首都大学東京(現・東京都立大学)で教育学を専攻。大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。在学中は、教育付き民間学童保育施設の学生スタッフとして、施設の運営に従事し、小学生やその保護者と関わってきた。 入社後は、幼稚園や認定こども園、保育園のコンサルティングに従事。認定こども園移行に関するコンサルティングをメインに関わってきた。2022年以降は、特に「園児募集強化」のコンサルティングに注力している。 また、近年では「内部体制強化」のコンサルティングにも幅を広げ、新卒採用中途採用や評価制度構築に関するコンサルティングを行っている。 「ひとりの働く女性」として業界を見つめる視点を大切にしつつ、経営者に寄り添い、伴走することを大事にしている。