地域格差が広がる中、安定運営を実現するための加算活用と定員見直しのポイントとは?
いつもお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の塚本でございます。
企業主導型保育園の制度が開始して11年目に突入し、最新データによると全国には4,290もの施設があります。
一方で、地域によっては認可保育所でも0歳児の申込が減減少し、定員割れも一部深刻化するなど、待機児童ゼロ時代は目の前とも言えます。
急速に進む少子化問題の影響で、選ばれる園とそうでない園の二極化が進む中、本日は最新のデータから見えてくる現況と、今後の安定経営に向けた具体策をお伝えします。
独自集計!都道府県別の定員充足率「中央値」ランキング
保育園の経営において、定員に対してどれだけの園児を確保できているかを示す「定員充足率」は非常に重要な指標です。
今回は令和8年4月に全国の施設が実施した月次報告のデータをもとに、極端な数値の影響を排除して実態をより正確に表す「定員充足率の中央値」について、上位5県と下位5県を算出しました。
<定員充足率(中央値)上位5都道府県>
1位:埼玉県(80.0%)
2位:神奈川県(79.5%)
3位:秋田県(78.3%)
4位:群馬県(77.9%)
5位:北海道(77.8%)
<定員充足率(中央値)下位5都道府県>
43位:福井県(70.6%)
44位:三重県(70.6%)
45位:島根県(70.4%)
46位:佐賀県(68.1%)
47位:山梨県(66.7%)
(参考)児童育成協会「施設一覧(定員充足状況含む)【4月月次情報時点】」
https://www.kigyounaihoiku.jp/wp-content/uploads/2026/07/20260727-01-r804jyuusoku.pdf
上位の地域では約80%の充足率を維持できている一方で、下位の地域では70%を割り込むなど、地域ごとに集客のハードルに明確な差が生まれていることがわかります。
定員割れ時代を乗り切る「加算の活用」と「適切な定員変更」
定員充足率が低い傾向にある地域や施設において、無理に園児を満員にすることだけが正解ではありません。
重要なのは、現員数に合わせて制度や加算を正しく把握し、うまく活用していくことです。
施設定員の変更については、「利用需要に合わせた効率的な施設運営を実現するため、施設定員について一定の要件の下での減員(令和9年1月以降実施予定)と、増員(令和9年度中に実施予定)を可能とする方向で検討しています」と発表がありました。
(参考)こども家庭庁成育局保育政策課「令和8年度における企業主導型保育事業の変更点等について(続報)」
https://www.kigyounaihoiku.jp/wp-content/uploads/2026/03/20260327-02-R8henkounotice.pdf
例えば、19名定員で設定しているものの、毎年11名程度しか集まらない園があるとします。
この場合、上記制度を活用してあえて12名定員に変更することで各年齢の単価がアップし、年間で数百万円単位の大幅な収支改善を実現できる可能性があります。
また、令和8年度においても1歳児配置改善加算などの加算の拡充がありました。
これを実質的に職員を増やすことなく取得することで、年間100万円以上の加算額を得られるなど、制度を正しく理解しているかどうかが収益に直結します。
収支を上げ続けることで職員や園児に還元し、選ばれ続ける園づくりを実践することが出来るのです。
本日は定員充足率の地域差と、制度を活用した収支改善のヒントについてお伝えしました。
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・会員価格 26,400円(税込)/ 1名様



