Q.専門学校のマーケティング戦略は?

  • 大学・短期大学・専門学校・日本語学校・高等教育
公開日
更新日
執筆者船井総研教育・保育業界コンサルグループ
コラムテーマ経営課題FAQ
SHARE

A.専門学校のマーケティング戦略は、少子化の中で「シェア拡大」「対象人口増加」「参加率向上」を狙うことが基本です。具体的には、低学年層を狙う「早期囲い込み」、遠方エリアを開拓する「商圏拡大」、デジタルを活用した「Web環境一番化」や「ナーチャリング型広報」など、多角的な戦略を展開することが成功の鍵となります。

1. 新たな層を開拓する「早期囲い込み」と「商圏拡大」戦略

専門学校のマーケティングにおいて、従来のように高校3年生だけをターゲットにする手法は限界を迎えています。そこで重要になるのが、小中学生や高校1・2年生といった低学年の段階から職業や学科の魅力を啓蒙し、早期に名簿を獲得して出願意欲を高める「早期囲い込み戦略」です。また、少子化による足元商圏の縮小を補うため、「商圏拡大戦略」も不可欠です。単に遠方へアプローチするのではなく、人口動態や競合校の有無などの商圏分析を綿密に行い、自校が勝てる「空白市場」を選定します。その上で、Web広告で認知を広げ、出張オープンキャンパスやバスツアーを実施することで、新たな対象人口を取り込みます。

2. デジタルを駆使して認知を最大化する「Web環境一番化」戦略

現代の高校生の行動プロセスに適応するため、SNSや動画サイトでの情報収集をベースにしたデジタル広報の強化がマーケティングの成否を分けます。進路検討の緊急度が高い顕在層に対しては、「地域名+分野+専門学校」といったメインキーワードでSEO上位を獲得し、リスティング広告を出稿して「Web立地一番化」を図ります。一方で潜在層に対しては、AIやビッグデータを活用して特定の職業に興味を持つ層に向けたブログ記事を作成したり、高校生のリアルな悩みを反映したInstagramやYouTube広告を配信したりすることで、幅広い層からの認知とホームページへの流入を最大化させます。

3. 接触頻度と志望度を高める「ナーチャリング(育成)型広報」

集客した見込み客を確実に出願へ導くためには、単発のイベントで終わらせるのではなく、接点を持った学生を育成する「ナーチャリング型広報」への転換が求められます。まずは、高校生のニーズに刺さる「お仕事体験会」や「企業と連携した説明会」などを企画し、広く母集団を形成します。その後、LINE等を通じて個別の悩みに寄り添う「進路アドバイザー」としてのコミュニケーションを取り、本命のオープンキャンパスへと誘導する導線を設計します。このように複数回の来校を促し、接触頻度と質を高めることで、他校と比較検討している高校生の志望度を段階的に引き上げていきます。

4. 競合に打ち勝つ「営業体制一番化」と「商品力」の強化

どれだけ集客できても、最終的な出願(歩留まり)に繋がらなければ意味がありません。そのため、教職員ごとの営業トークの属人化を防ぎ、組織全体で「営業体制一番化」を構築することが重要です。高校生が他校と迷う理由(阻害要因)を洗い出し、的確な切り返しトークをマニュアル化して全体で共有することで、下限品質を底上げします。さらに、マーケティングの根幹を支えるのは学校自体の「商品力」です。既存市場が縮小している場合は、周辺の伸びている領域を取り込む新コースの設置や、競合校と比較された際に確実に選ばれる教育的な優位性(力相応一番化)を作り上げるなど、根本的な魅力度の見直しが持続的な学生確保の基盤となります。

【船井総研の提言】

専門学校のマーケティング戦略において、小手先のテクニックや前例踏襲のやり方はもはや通用しません。船井総合研究所では、市場データに基づいた戦略策定から、デジタル広報の強化、現場の営業体制構築まで、持続的な学生募集を可能にする組織づくりを伴走支援いたします。現状の広報活動に限界を感じている方は、ぜひご相談ください。

おすすめのビジネスレポート

執筆者 : 船井総研教育・保育業界コンサルグループ

船井総研の教育・保育業界コンサルグループは、私たちは、園・学校・スクールという枠組みを超え、すべての教育機関が「地域の持続的な成長を支える心臓部」へと進化することを支援します。コンサルティング事業で培ってきた成功モデルを武器に、ほぼすべての業種・テーマをカバーしております。経営に関するお悩みを幅広く解決いたしますので、是非お気軽にご相談ください。

関連記事

  • 大学・短期大学・専門学校・日本語学校・高等教育

Q.3つのポリシーはなぜ必要?

  • 大学・短期大学・専門学校・日本語学校・高等教育

Q.学部・学科の設置認可スケジュールは?

  • 大学・短期大学・専門学校・日本語学校・高等教育

Q. 日本語学校は増加している?