A.既存大学における新たな学部・学科の設置には、準備から認可まで全体で約2〜3年の期間がかかります。具体的には、構想策定や教員確保などの準備に概ね1〜2年を要し、開設前々年度の1月末に申請を行います。その後、約6か月の審査を経て開設前年度の7月末に認可が下りる日程となります。
1. 学部や大学院等の設置に係る認可スケジュール
既存の大学に新たな学部や大学院の研究科等を設置する場合、あるいは通信教育を開設する場合の申請時期は、開設の前々年度の1月中旬から下旬頃となります。提出後、2月から審査が開始され、書類審査や専門委員会による教員審査などが行われます。ここで早期判定で「可」となった場合は、開設前年度の7月末に認可されるスケジュールとなります。このスケジュールに遅れず申請するためには、教員組織の編成や教育課程の概要、シラバスの作成などを申請前に確定させておく必要があります。
2. Web相談の活用
認可申請をスムーズに進めるためには、事前の準備が極めて重要です。特に、文部科学省の大学設置室との面談の機会が得られる「Web相談」を有効に活用することが審査を乗り切るためのポイントとなります。
3. 事前相談の活用
届出での申請の可能性がある場合、「事前相談」を活用することが重要です。事前相談では「届出か認可か」を事前に審査していただくもので、新設組織の概要(目的・卒業後の進路・資格等)、カリキュラム、教員一覧等を提出することで判定していただくことができます。年数回あるため、「届出不可」となった場合でも再度提出することができるため、早めの相談を推奨しています。
4. 収容定員の増加を伴う場合の申請日程
私立大学において、新たな学部・学科の設置に伴い、大学全体の学生数の上限が増加する場合には、設置認可とは別に「収容定員に係る学則変更」の認可申請が必要となります。この手続きの申請期限は、変更を行う前々年度の3月末、または前年度の6月末の2回設けられています。3月末に申請した場合は約3か月間が審査期間となり、6月末に認可されます。6月末に申請した場合は、変更前年度の7月から8月までの審査を経て、8月末に認可が下りる日程となっています。施設整備の計画も含め、期日までに書類を整える必要があります。
5. 認可後のACに関するスケジュール
認可が下りて学部等が開設された後も、完成年度を迎えるまでは「設置計画履行状況等調査(アフターケア:AC)」の対象となります。毎年5月下旬に報告書を提出するほか、基幹教員の変更等が生じた場合には、年4回設けられた受付期間に「AC教員審査」を受審するスケジュール管理が必要です。
【船井総研の提言】
学部・学科の設置には、準備から開設後の追跡調査まで非常に長期間にわたる事業計画となります。制度改定により申請時期が1月末に前倒しされ、事前の相談も早まる中、期限直前の慌ただしい準備は計画の頓挫につながる恐れがあります。船井総合研究所では、市場調査による事業性の判断から、教育内容の策定、教員組織の調整、申請書の作成まで、全体の工程を管理し支援する豊富な実績を有しています。確実な学部・学科設置に向けて、ぜひご相談ください。

