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株式会社 船井総合研究所 福祉グループ マネージャーの児玉 梨沙です。
この時期になると、多くの経営者様から次のようなお悩みを頻繁に伺います。
「今年度の採用活動を、そろそろ本格化させなければいけない」
「昨年は思うように新卒が採れず、中途採用のコストが跳ね上がってしまった」
即戦力となる中途職員の採用ももちろん大切です。しかし、自園の理念や保育方針をまっさらな状態で吸収し、社会人の基礎から1から育てられる新卒職員の採用・育成こそが、園の組織を中長期的に成長させていく上での「鍵」となります。
とはいえ、「新卒採用に力を入れたいけれど、具体的に何から始めればいいのかわからない」と、諦めてしまっている経営者様はいらっしゃませんか?
そこで本日は、新卒採用を成功に導くための「3つのステップと具体的な最新施策」を網羅的に解説させていただきます。
STEPⅠ「集める」 -認知度を最大化し、AI検索(AIO)時代を勝ち抜く
最初のステップは、学生に「自園の存在を知ってもらう」ことです。どれだけ素晴らしい保育を行っていても、認知されなければ応募には繋がりません。今の学生の動向に合わせた多角的なアプローチが必要です。
SNS・HPの活用と「AIO(AI検索最適化)対策」
今の学生は、InstagramなどのSNSや園の採用サイト等を細かくチェックして応募を決めます。日常の保育風景、先輩職員の笑顔、園のこだわりを写真や動画で可視化することは必須です。
また、昨昨は「生成AI(ChatGPTや各種AI検索)」を使って就職先や園の評判を検索する学生が急増しています。これからの時代はSEO(検索エンジン最適化)だけでなく、AI検索の回答に自園の魅力が好意的に表示されるための「AIO(AI検索最適化)対策」が極めて重要です。自園のホームページやSNSに、独自の魅力(カリキュラム、福利厚生、独自の保育方針など)を正確かつ豊富に掲載しておくことが、今後の採用競争力を大きく左右します。
保育士就職フェアへの出展
自治体や各社が主催する「保育士就職フェア」への出展も効果的です。Web全盛の時代においても、ブースでまず名前を知ってもらい、その後にWebで検索してもらうという動線はまだまだ一般的です。
ここで重要なのは、「数多くの法人の中で、いかに帰宅後に印象を残せるか」です。ただ求人票を渡すだけでなく、園の強みが一目でわかるデザイン性の高いパンフレットや、若手職員のリアルな声が載ったリーフレットを必ず手渡せるよう準備しましょう。
養成校との強固なルート構築
地道ですが最も確実なのが、保育士養成校(大学・短大・専門学校)との連携です。まずは自園にいる「その学校の卒業生」を把握しましょう。そして、卒業生が活き活きと働いている姿を、母校の就職課や担当教授に報告・共有しに行くのです。学校側も「教え子が大切に育てられている園」には、安心して次の学生を推薦してくれます。
STEPⅡ「育てる(ファン化する)」 -実習やイベントを活用した中長期的なアプローチ
新卒採用においては、学生との接点を早い段階から持ち、自園のファンになってもらう「育成」の視点が成功の鍵を握ります。
実習期間を最大の「自園アピール」の場にする
現場の職員が一丸となって実習生を温かく迎え、保育の楽しさを伝える環境を作りましょう。実習終了時に「ここで働きたい!」と思わせるような、丁寧なアプローチが不可欠です。
学生アルバイトの受け入れとイベントへの招待
養成校の1・2年生に対しては、学校の空きコマや放課後、長期休暇を利用した「学生アルバイト」の募集を行いましょう。実際に園の雰囲気を肌で感じてもらうことで、就職へのハードルは劇的に下がります。また、園が主催する子育て支援イベントや地域交流イベントに学生をボランティアやゲストとして招待し、早期から関係性を築くことも有効です。
高校生ボランティアの受け入れ
さらに中長期的な視点を持つ法人様では、地域の高校生を対象としたボランティア募集を行っています。「子どもと関わる仕事がしたい」と考えている高校生に園で保育体験してもらい、彼らが養成校に進学した後も連絡を取り続けることで、数年後の確実な採用ルートを確立されている成功事例もございます。
STEPⅢ「フォローする」 -内定辞退を防ぎ、新年度のスムーズなスタートダッシュを実現する
せっかく内定を出しても、4月の入職までに辞退されてしまっては意味がありません。もっと避けたいのは、4月入職後にミスマッチが生じ、早々に退職してしまうケースです。内定から入職までの期間に、学生の不安を徹底的に解消するフォロー体制を構築し、スムーズなスタートダッシュを切らせましょう。
園行事への招待と内定式の開催
内定後は、秋の運動会や発表会などの園行事にゲストとして招待しましょう。実際に動いている園の様子を見ることで、働くイメージがより鮮明になります。また、しっかりと「内定式」を開催することで、法人として歓迎している姿勢を示し、学生やその保護者にも大きな安心感を持ってもらうことができます。
メンター制度の導入による不安解消
「人間関係は大丈夫かな」「ピアノや指導案がうまくできるか不安」など、内定者の頭の中は不安でいっぱいです。年齢の近い若手先輩職員を「メンター(相談役)」として一人ひとりに就け、定期的にLINEや面談でコミュニケーションを取れる仕組みを導入しましょう。「ここなら相談できる先輩がいる」という安心感が、内定辞退を強力に防ぎます。
早期アルバイトの受け入れ
2・3月の時期に、内定者をアルバイトとして園に受け入れることをお勧めします。新年度がスタートする前に、子どもたちの顔と名前、園の一日の流れ、簡単な業務を覚えてもらうことで、4月1日からのスタートが非常にスムーズになります。「4月にいきなり正職員として現場に立つ」という恐怖心を和らげる、非常に効果的な施策です。
新卒採用を継続するために「事業拡大」もマスト
ここまで新卒採用成功のための3つのステップをお伝えしてきましたが、最後に経営者の皆様へ、コンサルタントとして最も重要な視点をお伝えします。
それは、「新卒採用を毎年継続していくには、法人の『事業拡大』がセットで不可欠である」ということです。
なぜなら、毎年優秀な新卒職員を採用し続けるということは、それだけ組織内に「新しいポスト(キャリアの選択肢)」が必要になるからです。
児童発達支援・放課後等デイサービスや放課後児童クラブ(学童保育)の展開、あるいは新規プロポーザル・公募への挑戦など、事業を拡大していくことで、新卒職員に対して「多様なキャリアステップ」や「充実した福利厚生」を提示できるようになります。これこそが、大手法人の採用力に対抗し、地域で選ばれる魅力的な法人であり続けるための根本的な経営戦略なのです。
「旧来の採用手法から脱却し、最新の採用戦略を構築したい」
「自園の強みを活かしたWeb・AIO対策の進め方を知りたい」
「採用と連動した、今後の事業拡大や経営シミュレーションについて相談したい」
このようにお考えの経営者・理事長・園長の皆様は、ぜひ一度、船井総合研究所の個別経営相談(無料)をご活用ください。全国多数の保育園・幼稚園・認定こども園の業績改善・採用成功をサポートしてきた専門コンサルタントが、貴園の状況に合わせた具体的な解決策をご提案させていただきます。
皆様からのご相談を、心よりお待ちしております。



